産業廃棄物収集運搬業の許可申請を行おうとする場合は、廃棄物の処理及び清掃に関する法律に基づき、複数の許可要件を満たすことになっており、「申請者の能力に係る基準」では講習会を修了していることが要件となっています。
この講習会を修了すると、許可基準である「処理を行うに足りる知識及び技能を有する者」と認められます。
講習会には新規講習と更新講習の2種類があります。
新規講習会
新たに産業廃棄物処理業を申請しようとする方が対象となり、処理業を行うに必要な専門知識と技能全般について習得していただくことを目的とした講習
更新講習会
既に処理業の許可を取得しており、許可の更新を申請しようとする方が対象となり、引き続き処理業を行う際に必要な専門知識と技能を習得していただくことを目的とした講習
受講対象者
処理業の許可を取得したい方
- 産業廃棄物の収集運搬業
- 産業廃棄物の処分業
- 特別管理産業廃棄物の収集運搬業
- 特別管理産業廃棄物の処分業
主務大臣による認定を受けようとする方
- 廃棄物の広域認定を受ける場合
- 使用済み小型電子機器の再資源化事業の認定を受ける場合
受講資格
講習を受けるための学歴、実務経験、国籍などは資格要件にはありませんが、処理業の許可申請を目的として受講する場合は、受講者に関する留意点があるので確認する必要があります。
- 個人:申請者又は事業場の代表者
- 法人:法人の代表者若しくはその業務を行う法人の役員、事業場の代表者
講習会修了証の有効期限
講習会を修了すると3週間ほどで修了証が送付されます。
新規講習会の場合は修了の日から起算して5年間が有効期限となっていますので新規申請をする場合は有効期間内に申請する必要があります。
更新講習会の場合は2年間となっているため、更新する2年前までに更新講習を受講しなければなりません。
講習会の日程(収集・運搬課程)
- 産業廃棄物収集運搬の新規講習
2日間に渡って8時半~17時まで行政概論、環境概論、安全衛生管理、業務管理、収集運搬についての講習を行い、2日目の最後に修了試験を実施します。修了試験は35問のうち17問が行政概論について出題され、試験時間は40分です。
- 特別管理産業廃棄物収集運搬の新規講習
3日間に渡って8時半から17時まで行政概論、環境概論、特別管理産業廃棄物概論、安全衛生管理、収集運搬、業務管理についての講習が行われ、3日目の最後に修了試験が実施されます。
修了試験は48問のうち行政概論から18問出題され、試験時間は50分です。
- 産業廃棄物又は特別管理産業廃棄物収集運搬の更新講習
9時から16時40分の1日間で行われます。内容は行政概論、収集運搬について受講した後、修了試験が20問、30分間で実施されます。
※試験の回答方法は全て◯笨封緖ョと四者択一方式で行われます。
費用
新規
- 産業廃棄物の収集運搬課程【30,400円】
- 特別管理産業廃棄物の収集運搬課程【46,200円】
更新
- 産業廃棄物又は特別管理産業廃棄物の収集運搬課程【2,000円】
受講会場
全国に開催地がありますが、それぞれ開催期日と定員数が決まっているため、希望の開催地で受講できない場合があります。
熊本県の場合は一年に1回しか受講日が無いため、その日を逃すと急いで取得したい場合は他県で受講しなければなりません。
新規講習は2日あるので、その分の予定を確保し、宿泊の手配などの準備も必要になります。