5年間の経営実績に関して教えてください。昨年より個人事業者として建設業を行なっております。やはり、5年間の経営実績は必要なのでしょうか?もし必ず必要であるなら、許可申請に書類上必要なものは何でしょうか?尚、前職にて3年間建築部長として在籍しておりました。
A.5年間の「経営経験」が必要です。
ご質問の件ですが、「経営経験」が5年必要です。
具体的に、何で証明するかと申しますと、
「工事内容のわかる、契約書・請求書の控え・注文書請書のセット」
などが、5年×12か月=60か月分必要です。
工期が数か月にわたるものは、契約書・注文書+請書に限り、工期が確認できた場合、その工事期間の月はすべてカウントされます。(請求書は請求月のみカウント)
※注意すべきは、この場合「人工代のみ」の分は含めることができない点です。
また、建築一式で許可を取得した場合、関連する大工工事や内装工事等の専門工事は許可には含まれないため、今後建築一式での実績には該当しません。つまり、毎年提出する事業年度終了届の実績や、500万を超える工事はできないということになります。
一式ということで何でもできると勘違いされている方が多いですが、あくまでも総合的な一式工事しか認められません。
他にも、毎年の「所得税確定申告」の控えが最低5年分以上必要となります。(職業の欄に「建築業」「建築工事業」などの記載があること)
前職で建築部長でいらしたとのことですが、「経営経験」に含められるのは、登記された「役員」としての経験、または、「毎年の確定申告をしている個人事業主」のみでございます。(一部例外あり:補佐経験で経営業務管理責任者(経管)の申請をした事例)
昨年7月から開業とのことですので、許可の要件の一つである上記の「経営業務管理責任者」の要件を満たしておりません。
考えられる手立てとしては、法人化して、経営経験のある方にこの「経営業務管理責任者」となっていただくか、ご自身が今後5年間営業経験を積まれるまで待つしかございません。