個人経営から法人へ組織変更した場合や、既に会社設立から数年経ち、決算時期がご自身の会社経営実績の観点から適切な時期にそぐわなくなることがあります。(例:一番売上が上がる月に決算時期となってしまう。)
このような場合には、定款変更をすることで決算時期を実態に合わせた適切な時期へと変更することが出来ます。
定款とは?
会社法の規定により業種を問わず、起業する方なら誰もが作成しなければいけないものです。
会社の組織や運営に関する規則(商号・所在地・事業目的・役員・発行可能株式数・資本金等)が定められたもので、そこに記載されている範囲外の事業活動を行うことはできません。
定款の変更とは?
定款に記載されている内容を変更することで、会社にとって重要な規則となりますので、変更には株主総会を開催する必要があります。
定款変更をした場合は、議事録を作成し、法務局への変更登記申請と税務署等への届出が必要です。
決算期のみの変更であれば、登記の必要はありませんので、株主総会を開催し、定款変更と議事録を作成し、そのコピーを所轄税務署・県税事務所・市役所等へその旨の届出を提出すると公的手続きは以上です。(主要の取引先や銀行にもその旨連絡をします。)
決算月を決めるにあたって
会社設立をされた時や、変更しようと思われた時に「決算月は何月にしたらいいですか?」と、よく聞かれますが、決める判断材料としては次のようなものがあります。
- 資本金1000万未満の企業は設立第2期まで消費税免税という規定があるので、この期間をなるべく長く利用することができる月。
- 売上の上がる時期を決算月にしない(節税対策を立てにくい)
- 現金が不足する月を避ける(申告期限の月は消費税・法人税の支払いが重なるため)
- 繁忙期を避ける。(売上の目処が立つと決算の対策を練ることができます)
- 税理士の閑散期(決算について、話し合う時間を取ってもらうことができる)
このように、参考にできる材料はいくつかあります。
経営事項審査(経審)を受ける業者は審査基準日(決算月)が影響しますので、よく検討し、税理士や経審を依頼する行政書士と相談すると良いでしょう。
行政書士法人WITHNESSでは、100社を超える建設業関与先を抱える実績・経験から、御社にとって最適な決算時期のアドバイスと共に、定款変更手続きにも完全に対応しております。お気軽にご相談ください。