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建設業の法人成り

建設業許可を取得して営業している個人事業主が、会社設立をして法人へと組織変更する場合、個人事業主は廃業届を提出し、新たに法人で許可を取得する必要があります。

このような場合、一定の要件を満たせば建設業許可番号・経営事項審査の実績を引き継ぐことができます。

組織変更をする際は、建設業の事業承継に関する念書を県へ提出する必要があります。

建設業の事業継承に関する念書ひな形

<個人→法人>

建設業の事業継承に関する念書

平成   年   月   日

熊本県知事 様

(被承継人)個人事業主
住所

名称

事業主名                 印

(承継人)法人
所在地

商号

代表者名                 印

このたび、承継人の会社設立に当たり、平成  年  月  日をもって被承継人から承継人に対し、被承継人の建設業に関する資産、負債その他営業上の一切の権利、義務を承継し、同日、被承継人の建設業を廃業しました。

なお、資産、負債の引継ぎ明細書については、平成  年  月  日までに提出いたします。

法人成りをする場合の要件

  • 事業主が50%を出資する株主であること
  • 個人事業主が新規設立会社の代表となること
  • 個人許可の経管(事業主)が引続き法人の経管となること
  • 法人成りの時点で個人許可が有効であること(法人新規申請と同時に廃業届の提出)
  • 建設業に係わる個人の資産を法人へ引継ぐ(事業承継に関する念書と引継ぎ明細の提出)
  • 法人申請において財産要件を満たす(資本金を500万にするか、500万以上の残高証明書)
  • 法人設立の登記日から30日以内の申請(設立日ではない)

※許可番号、経審の引継ぎを希望しない場合は満たす必要はありません。

留意点

  • 新規申請をする際に個人の廃業届を出すので、許可が下りるまでの間、無許可の期間ができます。(10日~20日ほど)許可業者として営業できないため、その間は500万以上の契約ができません。
  • 事業年度は毎年出している必要があります。まとめて5年分出しての法人成りはできない可能性があります。(要相談)
  • 30日以内の申請要件を満たすには、設立後にしかできない口座の開設、社会保険の加入を完了させる必要があり、ハイピッチな行動力が求められます。

経営事項審査について

  • 個人の許可で有効だった経審は無効となり、新規許可取得後改めて経審を受審しなければなりません。経審は随時受付が行われているので準備ができ次第速やかに予約を行い受審します。法人成り後の経審は通常と必要書類が異なりますので、確認が必要です。
    経審を受審する際に「指名願い変更届」を提出します。
  • 法人成り後の経審結果通知書が届くまで公共工事の受注はできません。もし、指名された場合は発注者に状況を説明し、辞退となります。

経営事項審査で引継ぎできる項目

  • 完成工事高
  • 元請完成工事高
  • 営業年数
  • 平均利益額
  • 技術者(審査基準日より6ヶ月以上前からの常勤技術者)

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