中小、中堅建設企業が、国や地方公共団体等の発注する工事や、公共性のある民間工事を受注した場合に、元請業者が工事の出来高に応じて、低利により融資を受けられるとともに、保証事業会社の保証により、出来高を超える分についても金融機関から融資を受けることが可能となる資金繰り対策のための
「地域建設業経営強化融資制度」と言う融資制度を、平成20年11月4日より実施されています。
これは国の公的な融資制度であるため、手続きも簡単で、安心して利用することができます。
工事請負代金を担保としているため、保証人を立てたり、不動産を担保とする必要がなく、返済も完成工事代金から行うことができます。
※公共性のある民間工事とは、電気・ガス・鉄道・病院・福祉施設・土地改良事業等のことを言います。
3つのメリット
出来高に応じての融資
工事の出来高から、前払金、中間前払金、部分金、違約金を控除した金額に応じて融資されます。
出来高の範囲内で資金調達ができるため、受注前の資金繰りの計画も容易であり工期延長等による追加の融資についても対応ができます。
返済については、発注者から工事代金が債権の譲渡先である融資事業者に自動的に精算されます。
手続きが簡単で迅速
融資事業者が金融機関から借入をし、転貸融資を行うため、利用者が金融機関の融資枠を利用する必要がなく、保証人や担保も不要となることから実際の融資まで工事の出来高の査定後概ね1周間以内で融資を受けることができます。
融資までの流れ
- 借入申し込み
融資の対象工事であるかの審査 - 債権譲渡の承諾申請
発注者へ必要書類を提出し、承諾を申請する - 出来高の確認
融資可能金額の算定のため、対象工事の出来高を査定します - 融資実行
融資が決定したら、契約書等を交わし、融資が実行されます
経営事項審査で有利
地域建設業経営強化融資制度を利用すると、借入金は経営事項審査の経営状況分析(Y評点)における負債回転期間の負債合計から控除することができ、Y評点アップに繋がります。